重力のある星では
赤ちゃんにも枕が必要
人間は進化の過程で直立歩行になり、重たい頭を重力から支えるため、背骨はS字カーブを描くようになりました。
そして、背骨の形状が変化したことにより、睡眠時の寝姿勢では頭と地面との間(首もと)に隙間ができるようになりました。
この隙間を埋めるために誕生したのが「枕」です。
しかし、同じ人間でも生まれたばかりの赤ちゃんの背骨はCカーブ。
背骨が変化する、つまり直立歩行する前の赤ちゃんであれば、本来「枕は必要ない」と考えることもできます。
それでも、赤ちゃんには枕が必要な理由。それは大きく分けて2つあります。
【理由1】
よく眠れるように、
頭を安定させる。
赤ちゃんの首がすわる時期は、おおよそ3~4ヶ月頃といわれています。
首がすわる前は頭がぐらぐらして不安定。支えがないと無意識に体に力が入ってしまい、その結果よく寝られずに泣いてしまうことも。
枕を使って頭を安定させてあげる必要があるのです。
【理由2】
頭の歪み、体の歪みを防ぐ。
昔はふわふわの寝具で赤ちゃんを寝かせていました。胎児姿勢を維持しやすいことからよく眠っていたものの、その反面で窒息による突然死も多かったといわれています。
そこで現在は、安全のために真っ平らの、できるだけ固い布団で寝かせようという方針に変わりましたが、今度は頭の歪みが増えるようになったのです。
私たちが暮らす地球では、火星の2倍、月の5倍以上も重力があります。それは大人だけではなく、生まれたばかりの赤ちゃんにも平等に及ぶため、ベビー枕を使って頭を支え、歪みを防いであげることがとても大切なのです。